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Intel Developer Forum (IDF) Fall 2006レポート - Part 1

クアッドコア・プロセサ時代に突入 テラ・スケールコンピューティング
 
インテル社が主催する開発者向け会議「Intel Developer Forum (IDF) fall 2006」については、既に、詳細なレポートがWEBニュースとして、公開されており、その中で、この会議で紹介された技術や最新のロードマップなどが紹介されています。(キーノートの詳細などもWEBで配信、その他、様々な解説記事がWEB上にあります)

ある意味、今回のIDFでは予想されたように大きな製品発表もなく、技術的なアップデートに終始したと言えます。

その中で、唯一の発表は、Coreマイクロアーキテクチャに基く、クアッドコア・プロセサとなりました。は、既にロードマップ上、紹介されていた製品ですが、そのロードマップに変更なく製品化が進むことを明らかにしています。Coreマイクロアーキテクチャの発表以前は、頻繁に製品プランやロードマップの変更が続いていましたが、現在は非常に安定した製品ロードマップとそのロードマップに基く製品のマーケットへの投入が行われていることが示されています。今回は、既にインテルが製品化を発表しているクアッドコア・プロセサの詳細な情報とその出荷時期などを発表し、また、それらのクアッドコア・プロセサを搭載したPCやサーバのデモを積極的に行っています。

クアッドコア・プロセサを,2006年11月から順次出荷することが明らかにされていますが、このプロセッサ自身は、現在のデュアルコア・プロセッサの2つのダイを一つのパッケージに収めた形になっており、Pentium D(SmithfieldやPreslerで実績のあるMCM;Multi-Chip Moduleパッケージ)が採った手法と同じになっています。このようなパッケージを利用するため、実質的には、一つのFSBに2つのプロセッサが接続されることになり、FSB共有がボトルネックになる可能性も高くなります。しかし、この手法の利点も多く、Coreマイクロアーキテクチャによって、電力と発熱の問題が大幅に緩和され、また、Coreマイクロアーキテクチャの優れた性能を利用できるなどの利点も多いことも事実です。また、インテルとしての、製品開発、製造上の利点も大きく、実際、こちらの理由も最初のクアッドコア・プロセサをこのような形で製品化する理由になっています。(インテルの説明でも明確にこれらの点を説明しています)

  • マーケットへの出来るだけ早期の製品投入
  • より少ないエンジニアリングリソースでの製品化
  • クアッドコアを新規に設計、製造するよりも高いYield
  • 現状のデュアルコアプロセッサとシリコンウェファを共有
  • 動作クロックの選択肢の広がり(特性のそろったものをペアにMCM化可能)
  • 生産性
  • 既にこれらのマルチコアプロセッサ(MCM)での製品化実績(Pentium Dなど)

Core 2 Extreme QX6700 (Kentsfield) の写真:MCMパッケージとなっており、デュアルコアプロセッサが2つダイの上に実装されている。サーバ向けには、Xeon 5300(DP)及びXeon 3200(UP)が製品化され、また、低電圧版(LV)も製品化される。

プロセッサの消費電力も通常版が80W、LV版で50Wをターゲットとしています。IDFでは、これらの製品に関する動作クロックやFSBのクロックなどは、発表になりませんでしたが、既にWEB上には情報がかなりあります。11月には、これらの製品が発表されることになり、いよいよクアッドコア・プロセサの時代に突入することになります。

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