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インテル Xeonスケーラブル・プロセッサー
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インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリー |
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリー(コードネーム「Skylake-SP」または「Skylake Scalable Processor」)の資料です。「Skylake-SP」プロセッサーは、14nm「Broadwell」マイクロアーキテクチャ(E5およびE7 Xeonファミリの両方)の後継プロセッサーで、2017年7月11日に発表されました。インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリーは従来の「Skylake-S」マイクロアーキテクチャにデータセンター、クラウド、HPCなどの分野での利用を前提に大幅な機能強化が図られています。
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリーの主な変更点
- ソケット当たり最大28のプロセッサーコア (4,6,8,10,12,14,16,18,20,24および26コア)
- 浮動小数点および整数命令性能の改善:
- 新しいAVX-512命令の2倍のパフォーマンス
(1つのAVX-512 FMAユニットにつき1サイクルあたり最大16の倍精度浮動小数点演算)
- CPUコアあたり最大2つのAVX-512 FMAユニット (CPU SKUに依存)
- メモリ容量とパフォーマンスの改善:
- 各CPUの6チャネルメモリコントローラ (従来のプラットフォームでは4チャネル)
- 最大2666MHzの DDR4メモリをサポート
- オプションの1.5TB /ソケットシステムメモリサポート(一部のSKUでのみ利用可能)
- CPUソケット間を最大3つの10.4GT / s UPIリンク (従来のQPI相互接続を置き換え)
- CPUソケットあたり48レーンのPCI-Express 3.0 (従来は40レーンから)
- オプションの100Gbps Omni-Pathファブリックをプロセッサーに統合(一部のSKUでのみ利用可能)
- CPUコアは"Uncore"メッシュ相互接続(従来はデュアルリング相互接続)
- 最適化されたTurbo Boostプロファイルにより、多くのCPUコアが使用されている場合でも高い周波数が可能
- すべての2- / 4- / 8ソケットサーバー製品ファミリ(EP 2S、EP 4S、およびEXとも呼ばれる)は、単一の製品ラインに統合
- この新しいCPU製品ファミリをサポートする新しいサーバープラットフォーム(旧称「Purley」)
この資料では、弊社製品で主に選択されるプロセッサーの仕様に関して紹介します。
この新製品リリースにより、Intelは以前のすべてのXeonサーバー製品ファミリを単一のファミリに統合しました。。E5-2600、E5-4600、E7-4800、E7-8800が「Skylake-SP」CPUに置き換えられました。 これにより、用途に応じて、30種類以上のCPUモデルを選択できます 。
このプロセッサーファミリーは、ブロンズ、シルバー、ゴールド、 プラチナの 4つの層に分かれています。 シルバーとゴールドのモデルは、従来のDPプロセッサ搭載サーバに搭載されていたプロセッサをカバーします。プラチナモデルははエンタープライズワークロードをターゲットとしたプロセッサになります。
- Intel Xeon ブロンズ - 主に計算用途以外で利用されるプロセッサー
性能は低いですが、廉価で定電圧で提供されるモデル。
- Intel Xeon シルバー - エントリーレベルの計算用途でも利用可能
以前の世代よりもわずかに改善されたパフォーマンス。
- Intel Xeon ゴールド - ほとんどの計算用途、シミュレーション
価格とパフォーマンスのバランスに優れたモデル。 6100シリーズのモデルは、5100シリーズのモデルよりもAVX-512が利用可能で、ピーク性能が2倍
- Intel Xeon プラチナ - エンタープライズ用途
これらのモデルは最高のパフォーマンスを提供しますが、価格設定が非常に高く設定されています。
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▼
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリーの特徴 |
優れた計算性能
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリーは、新しい機能、柔軟性、パフォーマンスの点で多くの強化がなされています。多くのモデルは倍精度演算で1 TFLOPS (TFLOPSとは、コンピュータの処理性能を表す単位の一つで、浮動小数点演算を1秒間に1兆回行うことを表す単位)を提供し、2つのモデルはほぼ2 TFLOPSの性能を提供します。 このパフォーマンスは、高いコア数とFMA(毎サイクル浮動小数点の乗算と加算を実行することが可能)を使用した新しいAVX-512命令で実現されます。
AVX-512 FMA命令が常時実行されるのは、例えばLINPACKベンチマークなど非常に限定されたプログラムやアプリケーションだけであり、ほとんどのアプリケーションは、様々な命令の発行と実行が行われるので、その実行性能はピーク性能よりも低くなります。
インテルXeonプロセッサーは、CPUコア数を優先するモデルとCPUの動作クロック周波数を優先するモデルの双方を製品化しています。CPUクロック速度を優先するモデルでは、コアあたりの性能が最も高くなるように最適化されています。アプリケーションや用途に応じて、コア数優先とCPUクロック優先のプロセッサーモデルの選択が可能となっています。
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーの価格帯
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリの価格は非常に広範囲なレンジで提供されます。システムの導入時には、プロセッサーモデルの選択は、その製品仕様とその価格に応じて、検討することが必要になります。同じコア数でも、プロセッサーの機能オプションに応じて、その価格は違ってきます。
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリー
最大28コア
最大32倍精度浮動小数点演算/
1サイクル
2666MHz DDR4メモリ
|
最大22コア
最大32倍精度浮動小数点演算/
1サイクル
2666MHz DDR4メモリ
|
Intel Xeon プラチナ 81XXプロセッサー
最高のパフォーマンスを提供
- 最大のコア数(28コア、56スレッド)
- 最高動作周波数(最大3.6GHz,4コア)
- 最もソケット構成のオプションが多い(2,4,8+)
- IO/メモリ(48 PCIe 3.0 レーン、6メモリチャンネル)
- 最速のCPU間接続 - 3 UPI (Ultra Path Interconnects, 10.4GT/s)
- 最速のメモリ速度 (DDR4-2666 MHz)
- 最大ピーク性能(Intel AVX-512 2 x FMAユニット)
- インテルターボブーストとハイパースレッディング
- 最新のRAS機能
|
Intel Xeon ゴールド 61XXプロセッサー
価格とパフォーマンスのバランスに優れたモデル
- 最大のコア数(22コア、44スレッド)
- ソケット構成のオプションが多い(2,4)
- IO/メモリ(48 PCIe 3.0 レーン、6メモリチャンネル)
- 最速のCPU間接続 - 3 UPI (Ultra Path Interconnects, 10.4GT/s)
- 最速のメモリ速度 (DDR4-2666 MHz)
- 最大ピーク性能(Intel AVX-512 2 x FMAユニット)
- インテルターボブーストとハイパースレッディング
Intel Xeon ゴールド 51XXプロセッサー
AVX-512 FMAユニットが一台で、動作メモリ速度が低い
- 最大のコア数(14コア、28スレッド)
- ソケット構成のオプションが多い(2,4)
- CPU間接続 - 2 UPI (Ultra Path Interconnects, 10.4GT/s)
- メモリ速度 (DDR4-2400 MHz)
- 最大ピーク性能(Intel AVX-512 Fused FMAユニット)
- インテルターボブーストとハイパースレッディング
|
|
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インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーファミリーの仕様
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この新しいXeonプロセッサーファミリの機能と仕様を以下に示します。 シルバー(4100シリーズ)とローエンドゴールド(5100シリーズ)は、機能が少なく、パフォーマンスが低いです。ハイエンドのゴールド(6100シリーズ)とプラチナ(8100シリーズ)は、より多くの機能を持ち高性能です。 さらに、6100シリーズおよび8100シリーズの特定のモデルには、追加のオプションとして特別な機能強化とオプションを追加したモデルがあります。
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサー プラチナ
プロセッサ番号 |
| Cores
| Base(GHz)
| Turbo(GHz)
| L3(MB)
| L3/core(MB)
| TDP(W)
| Price(USD)
|
8180 |
|
28 |
2.5 |
3.8 |
38.5 |
1.375 |
205 |
$10009 |
8180 |
M |
28 |
2.5 |
3.8 |
38.5 |
1.375 |
205 |
$13011 |
8176 |
|
28 |
2.1 |
3.8 |
38.5 |
1.375 |
165 |
$8719 |
8176 |
M |
28 |
2.1 |
3.8 |
38.5 |
1.375 |
165 |
$11722 |
8176 |
F |
28 |
2.1 |
3.8 |
38.5 |
1.375 |
173 |
$8874 |
8170 |
|
26 |
2.1 |
3.7 |
35.75 |
1.375 |
165 |
$7405 |
8170 |
M |
26 |
2.1 |
3.7 |
35.75 |
1.375 |
165 |
$10409 |
8168 |
|
24 |
2.7 |
3.7 |
33 |
1.375 |
205 |
$5890 |
8164 |
|
26 |
2 |
3.7 |
35.75 |
1.375 |
150 |
$6114 |
8160 |
|
24 |
2.1 |
3.7 |
33 |
1.375 |
150 |
$4702 |
8160 |
M |
24 |
2.1 |
3.7 |
33 |
1.375 |
150 |
$7704 |
8160 |
T |
24 |
2.1 |
3.7 |
33 |
1.375 |
150 |
$4936 |
8160 |
F |
24 |
2.1 |
3.7 |
33 |
1.375 |
160 |
$4856 |
8158 |
|
12 |
3 |
3.7 |
24.75 |
2.063 |
150 |
$7007 |
8156 |
|
4 |
3.6 |
3.7 |
16.5 |
4.125 |
105 |
$7007 |
8153 |
|
16 |
2 |
2.8 |
22 |
1.375 |
125 |
$3115 |
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサー ゴールド
プロセッサ番号 |
| Cores
| Base(GHz)
| Turbo(GHz)
| L3(MB)
| L3/core(MB)
| TDP(W)
| Price(USD)
|
6154 |
| 18
| 3
| 3.7
| 24.75
| 1.375
| 200
| $3543
|
6152 |
|
22 |
2.1 |
3.7 |
30.25 |
1.375 |
140 |
$3655 |
6150 |
|
18 |
2.7 |
3.7 |
24.75 |
1.375 |
165 |
$3358 |
6148 |
|
20 |
2.4 |
3.7 |
27.5 |
1.375 |
150 |
$3072 |
6148 |
F |
20 |
2.4 |
3.7 |
27.5 |
1.375 |
160 |
$3227 |
6146 |
|
12 |
3.2 |
4.2 |
24.75 |
2.063 |
165 |
$3286 |
6144 |
|
8 |
3.5 |
4.2 |
24.75 |
3.094 |
150 |
$2925 |
6142 |
|
16 |
2.6 |
3.7 |
22 |
1.375 |
150 |
$2946 |
6142 |
M |
16 |
2.6 |
3.7 |
22 |
1.375 |
150 |
$5949 |
6142 |
F |
16 |
2.6 |
3.7 |
22 |
1.375 |
160 |
$3101 |
6140 |
|
18 |
2.3 |
3.7 |
24.75 |
1.375 |
140 |
$2445 |
6140 |
M |
18 |
2.3 |
3.7 |
24.75 |
1.375 |
140 |
$5448 |
6138 |
|
20 |
2 |
3.7 |
27.5 |
1.375 |
125 |
$2612 |
6138 |
T |
20 |
2 |
3.7 |
27.5 |
1.375 |
125 |
$2742 |
6138 |
F |
20 |
2 |
3.7 |
27.5 |
1.375 |
135 |
$2767 |
6136 |
|
12 |
3 |
3.7 |
24.75 |
2.063 |
150 |
$2460 |
6134 |
|
8 |
3.2 |
3.7 |
24.75 |
3.094 |
130 |
$2214 |
6134 |
M |
8 |
3.2 |
3.7 |
24.75 |
3.094 |
130 |
$5217 |
6132 |
|
14 |
2.6 |
3.7 |
19.25 |
1.375 |
140 |
$2111 |
6130 |
|
16 |
2.1 |
3.7 |
22 |
1.375 |
125 |
$1894 |
6130 |
T |
16 |
2.1 |
3.7 |
22 |
1.375 |
125 |
$1988 |
6130 |
F |
16 |
2.1 |
3.7 |
22 |
1.375 |
135 |
$2049 |
6128 |
|
6 |
3.4 |
3.7 |
19.25 |
3.208 |
115 |
$1691 |
6126 |
|
12 |
2.6 |
3.7 |
19.25 |
1.604 |
125 |
$1776 |
6126 |
T |
12 |
2.6 |
3.7 |
19.25 |
1.604 |
125 |
$1865 |
6126 |
F |
12 |
2.6 |
3.7 |
19.25 |
1.604 |
135 |
$1931 |
5122 |
|
4 |
3.6 |
3.7 |
16.5 |
4.125 |
105 |
$1221 |
5120 |
|
14 |
2.2 |
3.2 |
19.25 |
1.375 |
105 |
$1555 |
5120 |
T |
14 |
2.2 |
3.2 |
19.25 |
1.375 |
105 |
$1727 |
5119 |
T |
14 |
1.9 |
- |
19.25 |
1.375 |
85 |
$1555 |
5118 |
|
12 |
2.3 |
3.2 |
16.5 |
1.375 |
105 |
$1273 |
5115 |
|
10 |
2.4 |
3.2 |
13.75 |
1.375 |
85 |
$1221 |
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサー シルバー・ブロンズ
プロセッサ番号 |
| Cores
| Base(GHz)
| Turbo(GHz)
| L3(MB)
| L3/core(MB)
| TDP(W)
| Price(USD)
|
4116 |
|
12 |
2.1 |
3 |
16.5 |
1.375 |
85 |
$1002 |
4116 |
T |
12 |
2.1 |
3 |
16.5 |
1.375 |
85 |
$1112 |
4114 |
|
10 |
2.2 |
3 |
13.75 |
1.375 |
85 |
$694 |
4114 |
T |
10 |
2.2 |
3 |
13.75 |
1.375 |
85 |
$773 |
4112 |
|
4 |
2.6 |
3 |
5.5 |
1.375 |
85 |
$473 |
4110 |
|
8 |
2.1 |
3 |
11 |
1.375 |
85 |
$501 |
4109 |
T |
8 |
2 |
3 |
11 |
1.375 |
70 |
$501 |
4108 |
|
8 |
1.8 |
3 |
11 |
1.375 |
85 |
$417 |
3106 |
|
8 |
1.7 |
- |
11 |
1.375 |
85 |
$306 |
3104 |
|
6 |
1.7 |
3 |
8.25 |
1.375 |
85 |
$213 |
- CPUソケットあたり最大1.5TBのメモリを使用可能(製品番号にMの接尾辞が付いています)
- 100Gbps Omni-Pathインターコネクトを内蔵(製品番号にFサフィックスが付いています)
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーは、パフォーマンスの大幅な向上に加えて、プロセッサーの設計に大きな変更がなされています。 これには、プロセッサーコア間の完全に新しいメッシュ接続、L2 / L3キャッシュの再設計、CPUソケット間の接続、プロセッサー周波数制御に新機能や改善が加えられています。
CPUあたりのコア数
プロセッサーは、LCC(Low Core Count/最大10コア)、HCC(High Core Count/最大18コア)、XCC(eXtreme Core Count/最大28コア) のプロセッサーダイ構成になります。LCC/HCC/XCCの構成は、プロセッサー価格に非常に影響します。
DDR4メモリの速度
メモリ性能はこのCPUファミリ全体でほぼ同じです。CPUコアあたりのメモリ帯域幅は、性能に関して重要な要素となりますが、これは単純にコア数の関数となります。コア数の多いプロセッサーモデルを利用する場合、各コアがデータアクセスがボトルネックとならないかの検討も必要になります。また、従来は、モリスロットの半分以上を占有すると、メモリ速度が緩やかに低下しましたが、インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーは、メモリスロットをフル実装したシステムでもメモリの動作クロックの低下なしで駆動することも可能にしています。
L3キャッシュサイズ
各CPUは、コアあたり少なくとも1.375MBのL3キャッシュを提供するように設計されています。 上に示したように、コアあたりのL3の量が多いいくつかのモデルがあります。 各コアにも1MBのプライベートL2キャッシュがあることに注意してください。 この世代では、L3キャッシュは、データがL2(「ビクティム・キャッシュ」)から流出すると、大部分がフォールバックとみなされます。
Ultra Path Interconnect(UPI)のパフォーマンス
「Skylake-SP」アーキテクチャでは、Intelは古いQPI相互接続をUPIに置き換えました。 リンクあたりのスループットは9.6GT / sから10.4GT / sに増加します。 さらに、多くのCPUモデルは、ソケットあたり最大3つのUPIリンクをサポートしています(以前のプラットフォームの2つのQPIリンクと比較して)。 これにより、ソケット間の接続性が向上します。
またアイドル時の消費電力もQPIに比べて引き下げられているなど消費電力にも優れています。このUPIはXCC/HCCには3コントローラ、MCC/LCCには2コントローラ搭載されています。
消費電力(TDP)
以前の世代と同じパワーレンジにはまだ多くのモデルがありますが、TDPが140ワットを超えるモデルが増えています。 いくつかのモデルは200ワット以上のモデルもあります。プラットフォームが十分なTDP
クロック速度とターボブースト
新しいプロセッサー・ラインが登場するごとに、インテルは新しいアーキテクチャー最適化を導入しました。「Skylake-SP」アーキテクチャの設計は、高度に並列/ベクトル化されたアプリケーションがプロセッサーコアに最大の負荷をかけることを想定して設計されています(より多くの電力を必要とするため発熱が増えます)。 CPUコアが集中的なベクトルタスク(AVXまたはAVX-512命令)を実行している間、クロック速度は、プロセッサーをその電力制限(TDP)内に保つために低下して調整されます。この結果、プロセッサーは、各モデルについて示される標準クロック速度よりも低い周波数で動作します。 そのため、各インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーには3つの「ベース」周波数が割り当てられます。
- AVX-512モード :AVX-512 / FMA命令の高い要求により、AVX-512命令を実行している間にクロック速度が低下します*
- AVXモード :AVX2 / FMA命令の電力要求がより高いため、AVX命令を実行している間はクロック速度がやや低下します*
- 非AVXモード :AVX / AVX-512命令を実行していない間、プロセッサーは従来、「ストック」周波数と考えられる値で動作します
上記の「モード」ではそれぞれは、実際にはCPUクロック速度の範囲を示すものです。 CPUは発行された特定のCPU命令セットに対して可能な最高速度で動作します。 これらのモードは各コア毎に適用されます。特定のCPU内では、一部のコアはAVXモードで動作し、他のコアは非AVXモードで動作している場合があります 。
*インテルは、CPUコアごとに1ミリ秒のヒステリシスウィンドウを適用して、急激な周波数遷移を防止しています。
AVX-512、AVX、および非AVXターボブースト
以前の世代と同じように、インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーには、各プロセッサーコアがほとんどの操作中に「基本」クロック速度を十分に上回って動作することを可能にするターボブースト機能が含まれています。 正確なクロック速度の増加は、各CPUで実行されているタスクの数と負荷と実行命令に依存します。 また、Turbo Boostの速度向上は、命令の種類(AVX-512、AVX、Non-AVX)によっても異なります。
以下のリストでは、以下の条件での動作CPUクロック速度の範囲を示しています。
- CPU上のすべてのコアが非AVX、AVX、またはAVX-512命令をアクティブに実行している
- Non-AVX、AVX、またはAVX-512命令を実行する単一のアクティブコア (CPU上の他のすべてのコアはアイドル状態でなければなりません)
この実行条件でのクロック速度をしめしていますが、この表の数値は、クロック速度の範囲です。ワークロードは非常に多様であるため、IntelはAVX-512、AVX、またはNon-AVX命令の特定のクロック速度を保証することはできません。 ユーザーはコアが特定の範囲内で動作することが保証されますが、保証されるのは、クロック速度の範囲です。
これらのベクタ命令を実行するときのパフォーマンスの低下は認識されていますが、AVX-512はサイクルごとに実行できる浮動小数点演算数をほぼ2倍に出来ます。クロック速度は低下しますが、全体のスループットは向上します。
コスト効率と電力効率
前述のように、新しいプロセッサーの多くは、以前のXeon E5およびE7サーバのCPUファミリと同じ価格構造を持っています。 しかし、一部のプレミアムモデルの価格と消費電力要件は、以前の世代よりも高くなっています。
- すべてのローエンドCPUは、浮動層数点演算ユニットの構成で、そのピーク性能が半分の性能になっています。ハイエンドのゴールドとプラチナの CPUモデル(6100シリーズと8100シリーズ)は、最も高い性能を示します。
- プラチナモデル(8100シリーズ)は、一般的にエンタープライズ分野のワークロードを想定したプロセッサーであり、他のモデルよりも高価です。
一般に、Xeon 6100シリーズは最もコストパフォーマンスの高いパフォーマンスを提供します。 Xeon 4100シリーズおよびXeon 5100シリーズCPUは、より低価格で入手できますが、AVX-512の数学ユニットは1つしか含まれていません。AVX-512 の利用を期待できない分野ではコストパフォーマンスの良い選択肢となります。
|
▼
インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーの機能概要
|
最初に示した機能い加えて、従来のXeonプロセッサーには無かった機能が追加されています。また、特定の用途では、重要となる機能強化もあります。 以下のリストは、インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーの関連技術機能の詳細な概要を示しています。
- ソケット当たり最大28のプロセッサーコア (4,6,8,10,12,14,16,18,20,24および26コア)
- 浮動小数点および整数命令性能の改善:
- 新しいAVX-512命令の2倍のパフォーマンス
(1つの VX-512 FMAユニットにつき1サイクルあたり最大16の倍精度浮動小数点演算)
- CPUコアあたり最大2つのAVX-512 FMAユニット (CPU SKUに依存)
- 「Haswell」と「Broadwell」で導入されたFMA3を使用して128ビットAVXと256ビットAVX2拡張ベクトル拡張をサポートしています。
- メモリ容量とパフォーマンスの改善:
- 各CPUの6チャネルメモリコントローラ (従来のプラットフォームでは4チャネル)
- 最大2666MHzの DDR4メモリをサポート
- チャネルあたり2つのメモリDIMMを搭載していても、DDR4メモリをフルスピードで動作
- オプションの1.5TB /ソケットシステムメモリサポート(一部のSKUでのみ利用可能)
- CPUソケット間を最大3つの10.4GT / s UPIリンク (従来のQPI相互接続を置き換え)
- CPUソケットあたり48レーンのPCI-Express 3.0 (従来は40レーンから)により各CPUとネットワークアダプタ、GPU、コプロセッサなどの周辺デバイスをサポート
- オプションの100Gbps Omni-Pathファブリックをプロセッサーに統合(一部のSKUでのみ利用可能)
- CPUコアは"Uncore"メッシュ相互接続(従来はデュアルリング相互接続)
- 最適化されたTurbo Boostプロファイルにより、多くのCPUコアが使用されている場合でも高い周波数が可能になります
- Turbo Boostテクノロジは、プロセッサーのクロック速度を向上させることで、ピーク負荷時のパフォーマンスを向上させます。 インテル Xeonスケーラブル・プロセッサーでは、多くのコアが使用されている場合でもクロック速度がさらに高くなります。 実行されている命令の種類に応じて、ターボブーストのクロック速度は3段階に分けられます。
- AVX-512モード :AVX-512 / FMA命令の高い要求により、AVX-512命令を実行している間にクロック速度が低下します*
- AVXモード :AVX2 / FMA命令の電力要求がより高いため、AVX命令を実行している間はクロック速度がやや低下します*
- 非AVXモード :AVX / AVX-512命令を実行していない間、プロセッサーは従来、「ストック」周波数と考えられる値で動作します
- インテル?クイック・データ・テクノロジー(CBDMA)は、メモリー間コピーのパフォーマンスを2倍にし、MMIOメモリー・コピーをサポートします
- インテルのボリューム管理デバイス(VMD)は、NVMe SSDストレージデバイス用のCPUレベルのデバイスアグリゲーションを提供します
- Intel VROC(Intel Virtual RAID on CPU)は、NVMe SSDストレージデバイスのRAIDサポートを提供します。
- 改善された接続性を備えた新しいIntel C620シリーズPCHチップセット(コードネーム「Lewisburg」)
- iWARP RDMAをサポートする最大4つのIntel X722 10GbE / 1GbEイーサネットポート
- PCHからCPUへのPCI-Express世代3.0 x4接続(以前の世代ではPCI-E gen 2.0を使用)
- より統合されたSATA3 6Gbpsポートのサポート(最大14)
- より統合されたUSB 3.0ポートのサポート(最大10個)
- 統合されたIntel QuickAssistテクノロジ。多くの暗号化および圧縮/解凍ワークロードを加速します。
- CPUコアマイクロアーキテクチャの強化:
- より大きく、改善された分岐予測子、より高いスループットのデコーダ、より大きなアウトオブオーダーウィンドウ
- 改善されたスケジューラと実行エンジン。 除算/SQRT演算でのスループットとレイテンシの改善
- より多くのロード/ストア帯域幅、より深いロード/ストアバッファ、改良されたプリフェッチャ
- 1つのコアあたり1つまたは2つのAVX-512 512ビットFMAユニット("Skylake-S"モデルの1つに比べて)
- 以下のAVX-512命令タイプのサポート:
VX512-F、AVX512-VL、AVX512-BW、AVX512-DQ、AVX512-CD
- コア当たり1MBのL2キャッシュ(デスクトップ「Skylake」モデルでは256KB L2に比べて)
- 以前の世代のBroadwell CPUと比較して、サイクルあたりの命令数(IPC)が平均10%向上しました
- 再構築されたL2 / L3キャッシュ階層:
- 各CPUコアには、1MBのL2プライベートキャッシュ(256KBから)
- 各コアのプライベートL2はプライマリキャッシュとして動作します
- 各CPUには、1.3MB / coreの共有L3キャッシュ(プライベートL2キャッシュのオーバーフロー時)
- 共有L3キャッシュは非包含的(L2キャッシュのコピーを保持しない)
- 1GBページ用の64エントリL2 TLBの拡大(16エントリまで)
- プロセッサーソケット間のデュアルまたはトリプルのUPI(Open Path Interconnect)リンクにより、データインテンシブなアプリケーションの通信速度が向上します
- 高品質で非確定的なランダムなシード値のためのRDSEED命令の導入
- ハイパースレッディングテクノロジにより、2つのスレッドがプロセッサーコアを「共有」して、リソース使用率を向上させることができます。
- ハードウェア制御パワーマネージメントにより、最適なP-およびC-ステート動作点に関するより迅速かつ効率的な決定が可能
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【参考資料】インテルプロセッサーの各世代での仕様比較
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【参考資料】インテル Xeon プロセッサの各世代での仕様比較
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E5-2600 |
E5-2600 v2 |
E5-2600 v3 |
E5-2600 v4 |
Scalable Processor |
開発コードネーム
| Sandy Bridge-EP |
Ivy Bridge-EP |
Haswell-EP |
Broadwell-EP |
Skylaje-SP |
リリース年
| 2012年 |
2013年 |
2014年 |
2016年 |
2017年 |
製造プロセスルール
| 32nm |
22nm |
14nm |
CPUコア(最大)
| 8 |
12 |
18 |
22 |
28 |
ダイ構成(コア数)
| 8 |
12、10、6 |
18、12、8 |
22、14、10 |
28、18、10 |
HT対応
| ○ |
LLCキャッシュ(コアあたり)
| 2.5MB |
1.375MB |
LLCキャッシュ (最大)
| 20MB |
30MB 20MB 15MB |
45MB 30MB 20MB |
55MB 35MB 25MB |
38.5MB 27.6MB 16.5MB |
コアマイクロアーキテクチャ
| Sandy Bridge世代 |
Ivy Bridge世代 |
Haswell世代 |
Broadwell世代 |
Skylake世代 |
CPUソケット
| Socket R (LGA2011) |
Socket R3(LGA2011 v3) |
LGA3647 |
最大ソケット
| 2 |
8 |
最大メモリ容量
| 768GB |
1.5TB |
メモリ
| DDR3-1600 |
DDR3-1866 |
DDR4-2133 |
DDR4-2400 |
DDR4-2666 |
メモリチャネル数
| 4 |
6 |
命令セット
| SSE4.2 AVX |
SSE4.2 AVX2 |
SSE4.2 AVX2 AVX-512 |
QPI
| 2x最大8GT/sec |
2x最大9.6GT/sec |
3x最大10.4GT/sec |
PCI Express
| PCI Express Gen3 |
PCI Expressレーン数
| 40 |
48 |
DMI
| DMI/Gen2 (4レーン) |
DMI/Gen3 (4レーン) |
チップセット
| C600 (Patsburg) |
C610 (Wellsburg) |
C610 (Lewisburg) |
参照URL:
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20140909_665641.html
http://www.anandtech.com/print/11544/intel-skylake-ep-vs-amd-epyc-7000-cpu-battle-of-the-decade
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