PanasasスケールアウトNASと他のストレージシステムとの比較
PANASAS ACTIVESTORは、SANとNASの双方の利点を一つのストレージシステムに融合したシステムであり、マーケットでのギャップを解消することを可能とします。
機能とその利点 |
Panasas |
NAS |
SAN |
ターゲットとするアプリケーション |
バッチ+対話処理 |
対話処理 |
バッチ処理 |
高いバンド幅 |
◎ |
|
◎ |
クライアント数のスケーラビリティ |
◎ |
|
◎ |
ストレージ容量のスケーラビリティ |
◎ |
|
◎ |
NFSとSMBのサポート |
◎ |
◎ |
|
統合システム |
◎ |
◎ |
|
可用性 |
◎ |
◎ |
|
高いランダムIO性能 |
◎ |
◎ |
|
ファイルサーバとしてはネットワーク接続ストレージ(NAS)が、データの共有やそのマネージメントの容易さなどもあり利用されています。しかし、スケーラビリティやCAEアプリケーションが必要とするI/O性能の実現に関しては様々な限界とボトルネックが指摘されています。NASのデータ共有と管理運用の利点を持ち、その弱点であるスケーラビリティとI/O性能の限界を引き上げボトルネックの解消を実現するテクノロジーとしてパラレルファイルシステムとグローバルネームスペースが注目されています。
補足説明 : パラレルNFS の特長と利点
機能
|
利点
|
従来型 NFS
|
クラスタ NFS
|
パラレル NFS
(PanFS)
|
直ぐに利用可能なアプライアンス
|
容易なインストール
|
☑
|
☑
|
☑
|
統合された管理インターフェイス
|
システムの運用管理をシンプルに実現
|
☑
|
☑
|
☑
|
既存のバックアップインフラとの互換性
|
ワークフローの変更を必要としない
|
☑
|
☑
|
☑
|
ボリュームのフェイルオーバーとネットワークの冗長性
|
データの可用性
|
☑
|
☑
|
☑
|
グローバル共有ファイルシステムでのスケーラビリティ(ペタバイト以上)
|
低いシステムマネージメントでのオーバーヘッド
|
|
☑
|
☑
|
数十ギガバイト/秒のトータルバンド幅と十万IOPの性能
|
要求されるワークフローに対するスケーラブルな性能の提供と多くのクライアントからのアクセス時の小規模ファイルへのアクセス性能
|
|
☑
|
☑
|
大規模なファイルへのクライアントからの同時パラレルアクセスが可能
|
大規模ファイルの処理におけるパラレルI/Oの利用による大幅な性能向上
|
|
☑
|
☑
|
ペタバイト以上の容量までのグローバル共有ファイルシステムのスケーラビリティ
|
10TBクラスから大規模システムまで低いシステムの管理オーバヘッドを提供
|
|
|
☑
|
トータルバンド幅のスケーラビリティ (50ギガバイト以上)
|
大部分のアプリケーションにおいて最高の性能を提供可能
|
|
|
☑
|
大容量ドライブでのリカバリー出来ない読み込みエラーに対する対応
|
大容量ドライブにおける信頼性の向上
|
|
|
☑
|
PANASAS ACTIVESTOR製品の特徴
高速性とスケーラビリティ
高速でスケーラビリティの高いPANASAS ACTIVESTORは、複雑なエンジニアリングシミュレーションを必要とするユーザと大規模な並列処理システムでの先端的な研究を行うユーザの要望に応えるものです。また、単に性能だけでなく、システムの規模が大きくなった場合に問題となるシステムの運用管理や信頼性の問題に対する明確なソリューションを提供するものです。
PANASAS ACTIVESTORでは、従来のNASアーキテクチャで課題となっていたスケーラビリティやパフォーマンスのボトルネックが解消されています。ストレージの要件の増加に応じてブレード・エンクロージャを追加するだけで、システムを停止することなくストレージ容量とグローバル・ファイルシステムのパフォーマンスを強化することができます。
Panasasのストレージ・システムでは、パラレル・データアクセスと自動的な負荷分散機能によってホットスポットが発生しないため、常に最適なパフォーマンスが維持されます。これにより、16PB以上のストレージ容量、そして200GB/秒、1.75M IOPSの圧倒的なパフォーマンスへのリニアなスケーラビリティが実現しています。
ワークフローへの柔軟な対応
様々なワークフローの各ステージでは、そのワークフローの特徴に合わせて異なったストレージシステムを利用してきました。この場合、各ステージ間でデータをやり取りする場合、各ストレージシステム間で、データの転送を行い各ストレージでデータを二重に保持するか、ネットワークを経由してのデータアクセスが必要になります。処理データのサイズとアクセス頻度が大きくなるに従って、このようなデータのやり取りはデータ処理の遅延が大きな問題になり、また、データの管理も複雑になります。
Panasasのアーキテクチャはワークフローの各段階でシームレスにデータへのアクセスを可能とします。データの不要なコピーや2重保存などを必要としないこのPANASAS ACTIVESTORによるソリューションはワークフローの生産性の向上を可能とします。
容易な運用管理と可用性
PANASAS ACTIVESTORはストレージシステムの構築と運用において、一般的に問題となる動的な負荷分散と完全に自動化されたプロビジョニングなどの運用管理タスクを削減することを可能とします。システムの全パーツはホットスワップ可能であり、システムは高度な自己管理機能を持っています。システムは高い可用性を実現しています。
リアルタイムでのクライアントのモニター
- クライアントからのI/O要求と処理性能をモニターし、ボトルネックを解析
予防的システムマネージメント
- データとディスクのスキャンを継続的にバックグランドで実施
- 問題発生の可能性のあるブレードのシステムからの切り離し
PanFS RAID 6+
PanFS では、データが個々のファイル毎に分散されたRAID 6+三重パリティ保護機能によって保護され、スケールアウトに伴ってさらに信頼性が向上します。また、ファイルシステムの可用性拡張(EFSA: Extended File System Availability)によって、従来のNASシステムではダウンしてしまうような状況においてもビジネスの持続性が確保されます。新しい個々のファイル毎のRAID 6+エンジンにより、従来のPanFSに比べ信頼性が150倍も向上しており、大規模ストレージ・システムの信頼性は新たなレベルに到達しました。