ここでは、pNFSはNFSをどのように修正し、NFSの場合のボトルネックを解消するかを示します。pNFSでは、NFSを’Out-of-Band’に配置し、このNFSサーバをメタデータサーバとして利用します。従って、このNFSサーバは、データに関して、データを管理します。クライアントがデータにアクセスする場合、どのような処理がなされるでしょうか?
最初にクライアントは従来のNFSサーバの処理と同じようにNFSサーバとデータのやり取りを行います。この後の処理は、従来のNFSとは違います。NFSサーバはクライアントのデータのストレージデバイス上でのマップを確認し、そのデータに対する書き込み/変更/読み込みの権利に従って処理を行います。従来のNFSでは、全てのデータは、NFSサーバを介在し、NFSサーバがデータパスの中心に位置していました。pNFSでは、データ処理のパスは、クライアントとストレージデバイスが直接データのやり取りを行い、NFSサーバは介在しません。このため、クライアントとストレージデバイス間でのより高速なデータ処理とNFSサーバ自身の処理負担によるオーバヘッドを大幅に低減します。
NFSの持つ多くの利点をそのままに、ボトルネックを解消し、データへのパラレルアクセスを可能とするpNFSでは、より高速なスループットと性能を犠牲にすることなく、容量の増設も可能となります。
図-2
Panasas pNFS プロトコルアクセス |