Page 10 - インテル、ワークステーション向けXeon W-3400およびW-2400プロセッサーを発売:最大56コア、112本のPCIe 5.0レーン搭載
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ません。DDR5 RDIMM を実際に見たことがある方は、UDIMM とはキーが異なることにお気づきかも

            しれませんが、物理的にも電気的にも互換性がありません。


            結局このことはユーザーがこれらのプロセッサーと W790 マザーボードを、より高価でより高品質の

            ECC 対応 DDR5 RDIMM と組み合わせなければならないことを意味します。このことは、生粋のワーク
            ステーションのユーザーにとっては問題になることはないでしょう(あるいは、気になるほどの違いで

            もないでしょう)。しかし HEDT スタイルのシステムやローエンドワークステーションを安く作りたい
            と考えている人は、Xeon W システムの最終価格が W-3200/2200 シリーズで実現できるものよりも高

            くなることに気付くでしょう。


            アクセラレーテッド・コンピューティング:AMX と CXL が選ばれるも、ほとんどのドメイン特化型ア

            クセラレーターは選ばれず


            インテルは Sapphire Rapids Xeon シリコンとそのサーバー製品において、様々なアクセラレーション
            ブロックとその他のアクセラレーター関連機能を導入しました。アドバンスト・マトリクス・エクステ

            ンション(AMX)、様々なドメイン固有のハードウェアアクセラレーションブロック、外部アクセラレ
            ーター用の Compute Express Link(CXL)のサポートの間で、インテルは CPU 以外のタスクにかな

            りの量のシリコンを割くことになりました。このため、特に Xeon  スケーラブルサーバー製品では、イ
            ンテルはこれらのアクセラレーター機能に依存することを選択し(必要ないとしても)、すべてのチッ

            プで 1 つの DSA エンジンが有効になっています。ただし QAT、DLB、IAA はサポートされていませ
            ん。これは単に x86 CPU の本来の性能の代わりに、ハードウェアを前世代の製品や競合製品と差別化

            するためです。


            しかしワークステーション向けには、良くも悪くももう少しわかりやすくなっています。つまり Xeon

            W-3400/2400 ファミリーでは、インテルのアクセラレーション・コンピューティング機能のすべてが
            利用できるわけではりません。そこで、Sapphire Rapids のどの機能が Xeon W に採用されたのかを

            簡単に説明しましょう。


            おそらく最も重要なのは Intel Advanced Matrix Extensions(AMX)が選ばれたことであり、Xeon

            W-3400/2400 ファミリーではそのサポートが完全に有効化されています。AMX はインテルの行列演
            算実行ブロックであり、テンソルコアや他の種類の行列アクセラレーターと同様に、行列演算を効率的

            に実行するための超高密度ブロックです。AMX は専用のアクセラレーターではなく CPU コアの一部で
            あり、各コアにブロックが用意されているため AMX のコードと x86(および AVX)のコードを混在さ
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