Page 14 - Panasas PanFS 8︓ アーキテクチャの概要
P. 14
ホワイトペーパー
これらのストレージ製品は、ファイルアクセスの頻度に基 アクセス頻度に基づく階層化では、アプリケーションがホッ
づいてホット層とコールド層の間でファイルを移動させて ト層に直接アクセスすることしかできないため、コールド
います。 層のハードウェアはアプリケーションが必要とするパフォー
マンスに貢献することができません。その結果、次のような
これは、しばらくファイルにアクセスしていないのであれ コスト面での懸念が生じることになります。
ば、もうしばらくはアクセスしないであろうという単純な
理論に基づいています。AI などの重要なワークロードでは、 1) HDD がアプリケーションのパフォーマンスに貢献できず、
この理論は正しくありません。 システムのコストパフォーマンスが相対的に悪化します。
PanFS は、各 ActiveStor Ultra ノード内の異なるデバイスタイ 2) アプリケーションの I/O パフォーマンスに影響を与えずに、
プ間でコンテンツを移動させるためのメトリックとして、コ ホット層とコールド層の間でデータを移動するために必
ンポーネントオブジェクトサイズを使用します。種類によっ 要な追加のネットワークインフラ、そしてホット層スト
てデバイスの TB あたりのコストは異なりますが、種類の異 レージに対する高額な投資が必要になる場合があります。
なるデバイス間でデータを移動させる目的は、コストの管
理ではなく、ストレージデバイスから最大限のパフォーマ 3) 2 つの異なる階層を管理するための直接的なコストに加
ンスを引き出すことにあります。 え、データを相互に移動するためのポリシー決定が必要
です。熟練エンジニアのコストは、HPC クラスのストレー
ジシステム全体の TCO において大きな比重を占めます。
デバイスの性能を重視することで、コスト優先の副
作用としてパフォーマンスが低下するのではなく、
意図する副次的なメリットとしてコスト削減を実現 購入するハードウェアは、アプリケーションが要求
しています。 するパフォーマンスへの対応に貢献しなければなり
ません。
ActiveStor Ultra は、異なるストレージメディアデバイスを
その特性に応じて PanFS で管理することで、ファイルサイ
ズやワークロードの変化に自動適応できる洗練されたスト
レージプラットフォームを構築します。
Panasas PanFS 8︓アーキテクチャの概要 14