Page 11 - Panasas PanFS 8︓ アーキテクチャの概要
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ホワイトペーパー
これにより、1 つのストレージノードの負荷が過剰となっ プレジデントは全てのストレージノードの使用率を調査し、
て全体のパフォーマンスに影響を与える可能性が大幅に減 コンポーネントオブジェクトを満杯のストレージノードか
少します。その結果、計算サーバが要求するワークロード ら使用率の低いストレージノードへと透過的に移動させる
や、時間の経過とともに変化するワークロードを問わず、 ようにレプセットのディレクターノードに指示します。
PanFS ではチューニングや手作業を介在することなく安定
したシステムパフォーマンスが得られます。 新しいストレージノードがレルムに組み込まれる時には、
パッシブとアクティブ両方のキャパシティバランシングが
利用されます。レルムが 20% 拡張された場合、パッシブキャ
パシティバランシングは新しく作成されたファイルの一部
「 ホットスポット 」 がないということは、すべてのス として即座に新しいストレージノードを使用開始します。
トレージノードの負荷が均等であり、高レベルのパ バックグラウンドでは、これらの新しいストレージノードの
フォーマンスに等しく貢献していることを意味します。 利用率は既存のストレージノードよりもはるかに低いため、
アクティブキャパシティバランシングによってコンポーネ
ントオブジェクトが新しいストレージノードへと移動され
始めます。
スケーラブルなパフォーマンスにおいては、すべてのファ 新しいストレージノードは直ちにレルムのパフォーマンス
イルをストレージノードのプールに比較的均等に分散させ 向上に貢献し、すべてのストレージノードが再びレルムの
ることが極めて重要であるため、PanFS はパッシブキャパ 全体的なパフォーマンスに対して均等に貢献するまで、徐々
シティバランシングおよびアクティブキャパシティバラン にレルムのワークロードを増やしていきます。
シングの両方の機能を備えています。新しいファイルが作
成されると、パッシブキャパシティバランシングでは新し
いコンポーネントオブジェクトをストレージノードに割り
当てる際に、使用率が比較的低いストレージノードに対し アクティブとパッシブ両方のキャパシティバランシン
てわずかに多めのコンポーネントオブジェクトを配置する グは、管理者を煩わすことなくシームレスかつ継続的
ことで若干のバイアスをかけています。 に実行されます。
時間の経過とともに、ストレージノードは均等化された状
態に維持される傾向があります。
たとえば、多数のファイルが同時に削除され、そのバラン
スがしきい値を超えた場合のようにパッシブキャパシティ
バランシングでは不十分な場合、 PanFS はアクティブキャ
パシティバランシングを活用します。
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