Page 10 - Panasas PanFS 8︓ アーキテクチャの概要
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ホワイトペーパー
極端な状況で 1 つのブレードセット内の 3 つのストレージ PanFS には完全なディレクトリツリーが 1 つ残っているた
ノードが同時に故障した場合でも、PanFS はその故障の影 め、バックアップからの復元や元のソースからのコピーが
響を抑制する追加の防御機能を備えています。PanFS のす 必要なファイルの完全なパス名を正確に識別できます。この
べてのディレクトリは、通常のファイルで使用されるトリ ため、どのファイルが影響を受けなかったか、イレイジャー
プルレプリケーションやイレイジャーコーディングフォー コーディングを使用して復元されたかファイルはどれかを
マットではなく、クアッドレプリケート(四重コピー)さ 認識することができます。
れて保存されます(各ディレクトリの完全なコピーが 4 つ PanFS は、データ損失の程度に関して大きな不確実性を残
あり、同じストレージノード上に 2 つ以上のコピーが格納 す他のアーキテクチャとは対照的に、特定のイベントの影
されることはありません)。 響を明確に提示できる点でユニークです。
2 つのストレージノードが再構築されている間に 3 番目の
ストレージノードが故障した場合、そのブレードセットは PanFS には、「拡張ファイルシステムの可用性」と呼
結果として直ちに読み取り専用に移行します。ブレードセッ ばれる極めてインテリジェントな故障モデルがあり、
トの中で、故障した 3 つのストレージノードすべてにコン 全てかゼロかの選択を強いられるアーキテクチャと
ポーネントオブジェクトがあるファイルだけがデータを失 比較してはるかに優れています。
うことになりますが、ブレードセットのサイズが大きくな
るに伴ってその割合は小さくなっていきます。ブレードセッ
ト内の他のすべてのファイルは、イレイジャーコーディン
グを使用しても影響を受けず、復元可能な状態になります。
ホットスポットの回避
ファイル ファイル
1 2
OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD OSD
I/O負荷
高い
高い
ファイル ファイル
高い
3 4
非常に低い
図 4︓OSD でファイル内容を分散させるとホットスポットが コンポーネントオブジェクトをストレージノードへランダ
拡散し、色濃度は I/O 負荷の高低を示しています。 ムに割り当てると、ホットファイルの負荷がそれらのノー
ドに分散されます。大半の PanFS インストールでは、スト
レージノードの数はファイルの一般的なストライプ幅より
もはるかに大きいため、各ホットファイルが他のホットファ
イルと数個のストレージノードを共有する可能性が非常に
高くなります。
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