Page 13 - Panasas PanFS 8︓ アーキテクチャの概要
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ホワイトペーパー
ここでは、ファイルシステムアーキテクチャがどれだけ効
率的で、HDD からどれだけの性能を引き出すことができる
ActiveStor Ultra のノードアーキテクチャは、3 つの大
きな利点をもたらします。各ストレージデバイスは得 かを示すものです。上のグラフは、ストレージシステムの
意なオペレーションのみを実行するため、効率の良い 100 台の HDD で提供される GB/s をプロットしていますが、
活用が可能です。また、小さなファイルは別のデバイ PanFS は明らかに次元の異なるレベルであることがわかり
ス上にあるため、大きなファイルを待たずにアクセス ます。
できます。レイテンシに対する要求が厳しいメタデー
タへのアクセスを妨げるものはありません。
ストレージデバイスの種類に応じて各々を効率的なオ
ペレーションのみに使用した結果、PanFS は他の製品
最もパフォーマンス効率の高い に比べて 2 倍のパフォーマンスを発揮することができ
HPC ファイルシステム ます。
HPC ストレージシステムの効率を比較することは困難です。
それぞれのアーキテクチャの前提条件や技術の適用範囲が
広いため、同一条件での比較は不可能に近いことから、ま 単層ストレージノードと外部階層
ず比較の基準を決めることから始める必要があります。
ストレージの比較
Panasas は、ActiveStor Ultra のように HDD と SSD の両方
を搭載したハイブリッド構成のシステムは別のハイブリッ PanFS のストレージノードは、全てのコンポーネントがフ
ドシステムと比較し、オールフラッシュ構成は他のオール ル稼働できる設計を原則としています。まず、新しいスト
フラッシュ構成と比較することが公平であると考えています。 レージノード設計において種類の異なるストレージデバイ
ス(HDD、SATA SSD、NVMe SSD など)を何台使用する
すべての価格帯で最速の か決定します。次に、ストレージノードにあるすべてのス
パラレルファイルシステム トレージデバイスが常にビジー状態を維持できるように、
Panasas vs 100台のHDDあたりの帯域幅(GB/s)比較 ストレージノードへのアクセスに十分なネットワーク帯域
幅を確保できるネットワークを構成します。そして最後
16.0
14.0 に、ネットワークとデバイスの両方が最大限のパフォーマ
12.0 ンスを発揮できるように、各ノードに最適な CPU の仕様と
10.0
8.0 DRAM メモリ容量を決定しています。
6.0
4.0
2.0
0.0
PanFS BeeGFS Lustre GPFS ストレージノードのバランスの取れたアーキテクチャ
により、最適な価格 / パフォーマンスを実現するとと
PanFSと競合パラレルファイルシステムの読み取り
パフォーマンス比較(GB/s) もに過剰なプロビジョニングはなくなり、すべてが
Panasasは容量を問わずLustre、GPFS、BeeGFSと比較して 最高の効率で稼働します。
2倍も高速な性能を達成
図 6︓比較可能な HPC ストレージシステムにおける 100 対照的に、他のストレージ製品の中にはフラッシュベースの
台の HDD あたりの帯域幅(GB/s) デバイスをホット層(アクセスが頻繁)に、費用対効果の
高い HDD をコールド層(アクセス頻度が低い)に分離し、
ハイブリッドシステムでは、システム全体の容量において TB あたりの全体的な平均コストを抑制しているものがあり
コスト効率の高い HDD が圧倒的な割合を占めることになる ます。
ため、コンピューティングクラスタに提供されるピーク集 一般的に、これは S3(Simple Storage Service)インター
約パフォーマンスをストレージクラスタの HDD 台数で割っ フェースフェースを使用して、アクセス頻度に応じて個別
た数値を算出することが、わかりやすいアプローチだと言 に管理されたコールドアーカイブの形をとっています。
えます。
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