Page 8 - SSTC - HP2C製品リーフレット
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これにより、他の並列ファイルシステムと比較してさ 最新のストレージノードは、レルム内の他のストレージノー
らに広範な用途や利用環境でHPC環境におけるPanFS ドと異なる場合、別のブレードセットに存在する必要があ
の活用が可能になります。他のすべての並列ファイル ります。ストレージノードは、同じブレードセットあるい
システムは、ワークロードの変化に応じて時間と手間 は新しいブレードセットへの追加であるかを問わず、ファ
を要するチューニングや再チューニングが不可欠です。 イルシステムがオンラインの間に無停止で実行されます。
ディレクターノード上のNFSおよび ディレクターノード、レプセット、プレジデント
SMB/CIFSゲートウェイ どのレルムにも最低3台のディレクターノードが必要です
PanFSのディレクターノードの役割の1つは、NFSおよ が、最大数に制限はありません。管理者は、レルム内の全
びSMB/CIFSのオペレーションをDirectFlowオペレー ディレクターノードのうち、3または5台のディレクター
ションに変換するゲートウェイとして機能し、ラップ ノードをレルムのルーラーとして指定する必要があります。
トップやワークステーションなどのクライアントがHPC このルーラーのグループを「Repset(レプセット)」と呼び
計算クラスタと同じネームスペースでデータにアクセ ます。指定されたルーラーは、それぞれレルムの設定デー
スできるようにすることです。PanFSはハイパフォー タベースの完全な複製コピーを各ノード上に保持します。
マンスのNFSv3とSMB/CIFS v3.1アクセス(最新の これらのルーラーから、レルムのすべての設定やシステム
Sambaのリリースを通じて)を提供しますが、並列処 の状況確認、障害復旧オペレーションを調整する代表を指
理とダイレクトなデータアクセスが可能なため、 定します。この代表ルーラーをレルムプレジデントと呼び、
DirectFlowプロトコルを利用することで常に最高レベ 各レルムに1台が指定されます。故障などによってプレジ
ルの性能を発揮することが可能となります。 デントに指定されているルーラーのディレクターノードが
サービスを継続できなくなった場合は、レプセットの別の
より詳細な考察 ルーラーが即座に新しいプレジデントに自動選出されます。
設定データベースは、分散トランザクションメカニズムを
ブレードセットと3世代のストレージノード 介してレプセットのすべてのメンバーについて最新の状態
PanFSは、製品仕様やハードウエア構成が異なるスト に保たれます。
レージノードの製品毎に、ブレードセット(BladeSet)」 ディレクターノードは、プレジデントが必要とする運用
「
を作成するように設定することができます。例えば、 や保守タスクの大規模セットをディレクターノード自身
容量28TBのストレージノードと容量116TBのストレー で実行できるようにします。タスクには、多数のボリュー
ジノードを同じブレードセットに統合して利用するこ ムの管理、NFSやSMB/CIFSプロトコル用のPanFSへの
とは出来ません。これは、ストレージノードのプール ゲートウェイ、ユーザーデータのバックグラウンドスク
にワークロードを均等に分散してホットスポットを回 ラビングの実行、ストレージノードの障害からの回復、
避するための仕様です。PanFSは、1つのレルム内で同 ブレードセットのストレージノード全体での自動的な容
じネームスペース内の複数のブレードセットを同時に 量のバランスの均衡を図ることの支援などがあります。
サポートします。ボリュームは1つのブレードセット内
に設定され、そのブレードセットの容量が利用可能と
なります。
一般的に、異なるクラスのストレージノードをレルム
内に作成する理由として、最新世代のストレージノー
ドを毎回追加してレルムを拡張したケースが挙げられ
ます。
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